会社の健康診断で「血糖値」や「HbA1c」が高かったりすることはないでしょうか。これらの値が高かった場合、糖尿病もしくはその予備軍の疑いがあります。そのまま放っておくと、気づかないうちに糖尿病が進行し、重症化すれば合併症を引き起こす可能性があります。
年に1度の健康診断は必ず受診し、血糖値やHbA1cの値を必ずチェックしましょう。
血糖値やHbA1cが高めの人は糖尿病にならないために、生活習慣を改善することが必要です。本記事では、糖尿病にならないための手立てを考えます。
本記事は、以下の内容になっています。
Contents
糖尿病の怖い合併症｜腎症で人工透析・網膜症で失明・動脈硬化・脳卒中・心筋梗塞・神経障害を併発など
糖尿病の進行は自覚症状がないため、症状が出た時には重症化しているケースがほとんどです。
そして、糖尿病が進行すると様々な合併症を引き起こすため、気を付けなくてはいけない危険な病気です。
合併症で腎機能が低下して一生「人工透析」が必要になるケースや、糖尿病性網膜症で失明してしまうことも珍しくはありません。
その他、動脈硬化による脳卒中や心筋梗塞、神経障害などを引き起こす場合もあり、放っておくと一生後悔をすることになり侮れない病気です。
糖尿病の基準値｜空腹時血糖値100～125㎎/dlもしくはHbA1c（NGSP）5.6～6.4％は要注意
糖尿病はどのように診断するのでしょうか。基本的には採血を行い、「空腹時血糖値」と「HbA1c値」で診断します。
空腹時血糖値が126㎎/㎗以上かつ、HbA1cが6.5%以上である場合、糖尿病と診断されます。また、片方が「境界型」である場合は、「糖尿病の疑いが否定できない」値であり、基本的には再検査もしくは要観察となります。
この「境界型」の場合は、糖尿病と診断されなくても、「糖尿病予備軍」になるため、将来、糖尿病になる可能性が高い人たちとなります。「境界型」の人は、自身の生活習慣を見直すことが必要なのです。
| 正常型 | 境界型 | 糖尿型 | |
| 空腹時血糖値 | 100㎎/㎗ 未満 | 100～125㎎/㎗ | 126㎎/㎗ 以上 |
| HbA1c（NGSP） | 5.6％ 未満 | 5.6～6.4 ％ | 6.5% 以上 |
| 食後2時間血糖値 | 140㎎/㎗ 未満 | 140～199㎎/㎗ | 200㎎/㎗ 以上 |
健康診断ではわからない「食後高血糖」に注意｜ブドウ糖負荷試験で再検査が必要
食後の血糖値は健康な人でも食前より高くなります。しかし、健康な人はすぐ正常値まで低下します。
この食後血糖値が通常よりも大きく跳ね上がり、なかなか低下しない状態を「食後高血糖」といいます。食後高血糖の人は糖尿病になる危険性が高いのですが、空腹時血糖値には異常を示さない場合があるので、健康診断では見つけることが困難なのです。
そのため、健康診断で空腹時血糖値は正常だけれども、HbA1cがやや高いという場合には「食後高血糖」である可能性があります。放っておくと「隠れ糖尿病」になる危険性があります。それを調べる方法は、病院で行われる「ブドウ糖負荷試験」と言われる方法です。
まず、空腹時血糖値を測定し、その後ブドウ糖75gを飲んで1時間後と2時間後に再び採血をして血糖値を測定します。2時間後血糖値が140㎎/㎗未満の場合は正常型、140～199㎎/㎗の場合は境界型、200㎎/㎗は糖尿型となります。
FreeStyleリブレ【Abbott】活用のすすめ｜自分の血糖値を把握し、生活習慣を見直そう
最近は、誰でも簡単に、自宅もしくは外出先でも自分の血糖値を図ることが容易になりました。その機器が「FreeStyleリブレ」です。
センサー（画面右）と呼ばれる小さな機器を腕等に貼り付けておき、血糖値を測りたいときに、リーダー（画面左）をセンサーにかざすだけで、現在の血糖値を教えてくれる優れものです。センサーは2週間つけっぱなしでよく、そのままお風呂も入ることができます。
これを使うことで、24時間365日、自分が何を食べた時に血糖値がいくつになり、何時間後に下がるのかを把握することが容易にできます。
空腹時血糖値が正常で、HbA1c値が高い人は、これを使って生活習慣の改善に役立てる方法も一つだと思います。
値段はリーダーが7,500円前後、センサーも7,500円前後｜センサーは2週間毎に交換が必要｜ただし、半年も測定すれば、自分の血糖値の傾向を把握することが十分可能
お値段が少し高めなのが欠点です。
リーダーは7,500円前後で1度購入すれば何度も使用できますが、センサーは2週間に1度交換する必要があります。
センサーも7,500円前後するため、1カ月に15,000円前後必要になります。
糖尿病の人が医療機関を受診し、医師から処方されれば保険適用となりますが、境界型の人は自分で購入する必要がありますので、金銭的には負担でしょう。
ただし、生活習慣の改善が目的であれば、何年もつけている必要はありません。多くとも半年使用すれば、何をどのくらい食べた時に高血糖になるのか、傾向がわかるので、その後の対策が立てられます。
食後高血糖にならない生活習慣に改善できた場合、もうこの機器を使用しなくても血糖値をコントロールすることはできるはずです。
「FreeStyleリブレ」は薬局でも購入できますが、楽天やAmazonで購入することもできますので、ぜひ活用してみてください。
リブレの使い方については、こちらの記事＜FreeStyleリブレ【Abbott】の使用方法｜簡単に血糖値が測定できる＞をご参照ください。
いかがでしたでしょうか。
糖尿病が心配な方や血糖値が気になる方は、一度「FreeStyleリブレ」を試してみてはいかがでしょうか。
少し値段は張りますが、自分の血糖値を把握することは、今後の食生活を考えるうえでも非常に重要です。
オススメします。
