2018年12月、金融庁をはじめ銀行業界や証券業界が要望していた「NISAの恒久化」については見送られました。
その理由は、「NISAは、個人の金融資産を貯蓄から投資に振り向ける政策目的のために期限を区切って行うべきものであることに加え、現在、政府税制調査会で老後の資産形成を後押しする制度の見直しを議論しているため」とのことです。
まだ「つみたてNISA」を始めていない方は、いつまで続くのか不安ですよね。
本記事では、つみたてNISAの始める時期と、iDeCoとの比較も交えながら年代別オススメ運用方法について解説いたします。
本記事の構成は、以下のようになっています。
Contents
つみたてNISAで投資できる金額は、毎年40万円減少する(運用期限は2037年まで)|2019年に開始した人は、総額760万円までが上限
現時点では、つみたてNISAは2037年までとなっており、2019年度に開始した人は、2018年度に開始した人に比べ40万円少ない760万円までしか運用できないことになります。
その後も開始が1年遅れる度に非課税枠が40万円ずつ減少していきます。
NISAの恒久化の議論は、今後も続く可能性がありますが、 2037年に予定どおり終了する可能性もあるため、早めに始めるに越したことはありません。
20代~40代の運用方法|iDeCoを優先し、余剰資金ができてからつみたてNISAを開始する|余裕があれば、併用がおススメ
つみたてNISAは、運用期間2037年までと限られているのに対し、iDeCoの運用期間は原則60歳までとなっています。
それでは、iDeCoとつみたてNISAのどちらを優先すべきかでしょうか。
まず、40代より若い方でしたらiDeCoを優先すべきと考えます。
iDeCoの節税メリットはとても大きいからです。
そして、資金に余裕ができたら、早めにつみたてNISAに取り組むことで、非課税枠を最大限活用していくことが可能だと考えます。
現時点でどちらも始めていない方は、資金的に可能であれば、「iDeCo」と「つみたてNISA」を両方同時に併用していくことをオススメします。
50代が選ぶ運用方法|iDeCoで運用を開始し、60歳でつみたてNISAに移管することも選択肢
50代以降の方がiDeCoを行う場合、節税メリットはもちろんあります。
しかし、iDeCoの運用期間が10年未満となってしまうことや、つみたてNISAも2037年までの時限的の可能性もあるため、工夫が必要です。
例えば、2019年に50歳の方であれば、まずはiDeCoをはじめ、2029年に60歳を迎えた際に、年間40万円ずつ「つみたてNISA」に移し、積み上げていくことも選択肢です。
ただし、こちらもすぐに併用していくことで、非課税枠を最大限に活用することになるため、早めの併用をおすすめします。
60代以上の運用方法|iDeCoは選べないので、つみたてNISAで運用する場合は、リスク管理に注意|まとまった資金のある方は、一般NISAをおすすめする
iDeCoは60歳で満期を迎えるため、60歳以降の方は「つみたてNISA」を選ぶしかありません。
その際、あまりにも高リスク商品を選ぶと、年金資金として引き出す際に暴落していて引き出せない場合もあることから、ある程度リスクを抑えた債券なども選択肢の一つになります。
また、まとまった資金のある方は、一般NISAで運用することが良いと考えます。
一般NISAは2023年まで年120万円まで運用できます。
その後は、基本的には課税口座に移し(利益に対して課税されますが)、老後資金として必要時に課税口座から引き出す運用がベストかと思います。
iDeCoとつみたてNISAで老後資産をつくるには、こちらの記事<老後に向けてiDeCoを始める|次につみたてNISAを始める|iDeCoとつみたてNISAの違いとは|併用するのが最強の理由>をご参照ください。